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心理学用語集: 帰属理論・原因帰属CONCEPT

 1 - 基礎心理学> 社会心理学 > 63- 帰属理論・原因帰属

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 本来あいまいな因果関係を特定の原因に帰属させることを帰属過程といいますが、帰属過程に関する理論の総称を「帰属理論」といい、Heider,F(ハイダー)が最初に提唱しました。

 行動や評価の原因を自己や他人のどこに求めるかという概念は、「統制の所在(locus of control)」と呼ばれます。パーソナリティ検査の尺度としても有名です。
統制の所在である「内的帰属」とは、因果関係の原因を行為者の内部の属性に求めるものをいい、「外的帰属」とは、外的事象の側に原因があるとするものをいいます。

ここでは、帰属理論として「原因帰属理論」、「ケリーの共変動モデル」、「自己知覚理論」ついて説明します。

 原因帰属理論は、抑うつのモデル理論の一つである「改訂学習性無力感理論」に取り込まれています。
さらにそのモデルを発展させた「ホープネスレス理論」には、ケリーの共変動モデルも取り込まれており、抑うつのモデル理論に影響を与えており、臨床的にも重要な理論となります。


原因帰属理論

 Rotter, J.B. と Weiner, B. (ロッターとワイナー)は、達成課題における成功と失敗の原因を何に帰属させるのか、人はあるスタイルを持つと考え、「原因帰属理論」を提唱しました。もっとも代表的な帰属理論です。

原因帰属のスタイルは、「統制(内的統制/外的統制)」及び、「安定性(安定/不安定)」の組み合わせからなり、4つに分かれます。
 統制は学習の強化から基礎となっており、内的統制とは、自分の能力や技能によって強化が統制されているという信念、外的統制は運や他者などの外部要因によって強化が統制されているという信念です。
下表に4つのスタイルをまとめます。

           
統制/安定性安定不安定
内的統制 「1) 本人の先天的・潜在的能力」が原因だと考える。 「2) 本人の努力」が原因だと考える。
外的統制 「3) 課題の困難度」が原因だと考える。 「4) 運」が原因だと考える。

  例えば、数学の試験で失敗した場合、
 1)のスタイルは「自分は頭が悪いから」、
 2)のスタイルは「勉強しなかったから」、
 3)のスタイルは「今回は難しい問題が出たから」、
 4)のスタイルは「運が悪かった」
  と考えます。


ケリーの共変動モデル

 Kelly,G.A(ケリー)は、行動とともに存在する要因(共変要因)の関係により、下記のように内的帰属か外的帰属かの判断がされるとしました。

           
要因説明帰属の種類
合意性 他の人物の反応と一致していること。 外的帰属
弁別性 他の刺激事象と区別していること。 外的帰属
一貫性 時と様態に関らず一貫していること。 内的帰属、または 外的帰属。



自己知覚理論

 Bem,D.J(ベム)は、人が自分の「内的状態」を、自分の行動やそれが生起した状態に関する手がかりを利用して推測することが多いとし、「情動の錯誤帰属」(情動の帰属で間違ったラベリングをしてしまう)を説明しています。

 遊園地でデートをすると、体験の興奮を相手に対するものと勘違いして、相手に対する魅力が上がることが実験で確かめられています。吊り橋の上のような、不安や恐怖を強く感じている時に出会った人に恋愛感情を持ちやすくなる現象である「吊り橋効果」も、情動の錯誤帰属と言えます。



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