ここでは短期療法(ブリーフ・サイコセラピー)についてまとめます。
用語: 短期療法とは / 解決志向ブリーフセラピー(ミラクル・クエスションなど)/ 対人関係療法
短期療法とは、治療時間や面接回数をおおむね決めて、治療期間をできるだけ短くし、「クライエントの時間的・経済的負担の軽減」を目指した心理療法のことです。
ブリーフ・サイコセラピー(breif psychotherapy)ともされることもあります。
短期療法の特徴としては、下記のようなものが挙げられます。
代表的な短期療法をまとめます。
「解決志向ブリーフセラピー」または「ソリューションフォーカスアプローチ(SFA)」は、シェイザーやインスーキムらを中心に開発された家族療法にルーツをもつ短期療法です。
「スケーリングクエスション、コーピングクエスション、ミラクルクエスション」といった質問を援助的に使い、変化につなげます。
解決志向ブリーフセラピーで用いられる3つの質問についてまとめます。心理面接において幅広く利用可能な技法です。
対人関係療法(IPT:Interpersonal psychotherapy)とは、Sullivan,H.S(サリヴァン)によって発展した精神分析の対人関係学派の理論にもとづく短期療法です。
「重要な他者」との「現在の」関係に焦点を当てることを特徴とします。
うつ病や、摂食障害、心的外傷後ストレス障害(PTSD)などに対しての有効性が報告されています。
時間制限心理療法は、Mann,J(マン)が考案した、面接回数を12回に限定する心理療法です。
現在の症状を重視し、「目標を焦点化」、「危機介入による即自的対応」、「クライエントへの積極的な指示」を特徴とします。
精神分析的簡易療法は、Malan,D.H.(マラン)が提唱した、クライエントの現実生活に焦点を当てた精神分析的療法です。
カウンセラーはクライエントに対して指示的・知的に関与し、クライエントの無意識や幼児体験ではなく、現実生活を取り扱います。