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心理学用語集: 認知行動療法(4大理論モデル)

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 認知行動療法(CBT)とは、精神分析などのような人間観を元に概念化された治療法ではなく、学習理論に基づく応用科学としてまとめられた概念です。
 治療の過程は、「環境との間で形成された不適切な学習に対して、新たな学習をする過程」であり、不適応行動そのものに直接焦点を当て積極的に働きかけ、問題解決的です。
 ここでは認知行動療法の「4大理論モデルの概要」と「適用となる障害」についてまとめます。



認知行動療法の4大理論モデル

現在では認知行動療法には、下記の4大理論モデルとそれに基づく技法があるとされています。各モデルの詳細は別途まとめます。

理論 関連用語・人物
新行動SR仲介理論モデル
(レスポンデント学習理論に基づく)
  1. エクスポージャー
  2. フラッディング
  3. 曝露反応妨害法
  4. 系統的脱感作法
  5. Eysenck,H.J(アイゼング)
  6. Wolpe,J(ウォルピ)
応用行動分析モデル
(オペラント学習理論に基づく)
  1. トークンエコノミー法
  2. シェイピング
  3. タイムアウト法
  4. レスポンスコスト
社会学習理論モデル
  1. モデリング
  2. SST(ソーシャルスキル・トレーニング)
認知行動療法理論モデル
  1. 認知療法
  2. 論理情動行動療法(REBT)
  3. マインドフルネス・ACT・弁証法的行動療法
  4. Beck,A.(ベック)
  5. Ellis,A(エリス)
  6. 技法:セルフモニタリング法・コラム法 / 誘導・ソクラテス式(ガイデッド) / 行動活性化療法 / 行動実験・アサーショントレーニング(DESC法) / ストレス免疫訓練法(自己教示訓練) / 問題解決技法



認知行動療法の適用

 認知行動療法は、科学的根拠(エビデンス)に基づいて、以下の障害に対する有効性が報告されています。

  1. うつ病
  2. パニック障害
  3. 強迫性障害
  4. 不眠症
  5. 薬物依存症
  6. 摂食障害
  7. 統合失調症など

 心の問題・障害のすべてには何らかの「望ましくない習慣」が含まれており、ある面において害をなす習慣であっても、別の側面では本人にメリットをもたらしています。(例:自傷行為でも、本人にとっては気分や思考がリセットされる)
 「周囲からみて」「長期的にみて」有害ではあるが、短期的な快の出現や不快の消失を遠い先にあるメリットに優先させることは難しいです。
 
 認知行動療法は、長期的なメリットに価値を見すえ、等価なメリットを持ちリスクが小さい他の振る舞いへ置き換えが進むような支援法として有益であるとされます。



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