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心理学用語集: 新行動SR仲介理論モデル

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 認知行動療法の4大モデルの1つである「新行動SR仲介理論モデル」は、レスポンデント学習理論に基づく療法であり、「Eysenck,H.J(アイゼンク)」や「Wolpe,J(ウォルピ)」に代表される理論です。

用語:曝露法:Eysenck( エクスポージャーフラッディング曝露反応妨害法 )/ 系統的脱感作法:Wolpe(拮抗条件づけ・不安階層表)



アイゼンクの曝露法

 アイゼンク(Eysenck,H.J)は、神経症は本質的には条件付けされた情動反応であると考え、条件付けの消去によって神経症の治療を試みました。
代表的な情動学習の消去技法が「曝露法」であり、「エクスポージャー、フラッディング、曝露反応妨害法」などがあります。

曝露法」とは、刺激に対する不安が持続しないことを根拠として、クライエントを不安刺激に晒し続け、不安が治まっていくことを体験することで消去を行う方法です。
 刺激としては「実際の刺激」と「イメージによる刺激」の両方が用いられます。
 
 曝露法は強力ですが、不安が解消しないうちに中止すると、かえって症状を悪化させる可能性があります。クライエントの同意を十分に取る必要があり、治療者との信頼関係が重要となります。
 曝露法に関連する方法をまとめます。

 エクスポージャー
 エクスポージャーとは、対象となる刺激の細分化(スモールステップ化)をおこない、弱い刺激から順に不安に慣らしていき、不安を消去する方法です。
 例)高所恐怖に対して、ベランダから下を見下ろすことを2階から徐々に行い、最後は最上階から行う。
 フラッディング
 フラッディングとは、最初から最も強い不安刺激に晒す方法です。クライエントに対して、強い恐怖反応を喚起する刺激(条件刺激)に長く(何度も)をさらすが、不安・恐怖を引き起こす無条件刺激が随伴しないため、不安・恐怖(条件反応)は徐々に消去されます。
 例)「かき」の食あたりを経験してかきが食べられない人が、かき料理を食べる事で克服する。
 曝露反応妨害法
 曝露反応妨害法とは、対象となる刺激にさらしているとき(暴露中)に、クライエントに行動をさせない(妨害する)方法です。強迫症の治療に用いられます。
 例)洗浄強迫のクライエントに対して、手が汚れても手洗いをさせないようにする。


ウォルピの系統的脱感作法

 ウォルピ(Wolpe,J)は、「逆制止の原理」を導入して、系統的脱感作法を提唱しました。逆制止の原理とは、人が不安とリラックスを同時に体験できないことです。
ある条件反応と逆の反応を条件づけすることを「拮抗条件づけ」と言います。系統的脱感作法は、逆制止の原理に着目し、不安に対して逆のリラックスという反応を拮抗条件付けする治療法であるといえます。

系統的脱感作法では、始めにクライエントからの聞き取りにより、「不安場面を強度の順に並べた不安階層表」を作成します。 また、並行してクライエントはリラクセーション法(筋弛緩法)を学びます。一般的にはJacobson,Eの「漸進的弛緩法」が用いられます。

 まず、クライエントに対して不安階層表の弱い不安場面から想像させ、生じた不安をリラクセーション法によってリラックスさせ制止させていきます。その後、不安階層表にしたがって、段階的に不安の強度を上げてリラクセーション法を行っていくことで治療を行います。

  1. 例)高所恐怖の不安階層表
  2.  100点:屋上から下を見る
  3.   80点:5階のベランダにでる
  4.   60点:5階の開けた窓から下を見る
  5.   40点:3階のベランダにでる
  6.   20点:3階の開けた窓から下を見る


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