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心理学用語集: 診断方法

3 - 精神病理精神症状と診断 > 13- 診断方法

 ここでは、精神障害の診断方法の種類についてまとめます。
診断方法の種類としては、「状態像診断と伝統的診断」、「操作的診断と事例定式化」が挙げられます。


状態像診断と伝統的診断

 日本における診断の分類の1つには、「状態像診断」と「伝統的診断」があります。


状態像診断:

 「状態像診断」とは、症状によってある状態を診断することをいいます。状態像とは、症状のパターンを型にまとめたものをさします。
  例えば、気分の落ち込み、精神運動制止、不眠などの症状のパターンならば、状態像は「抑うつ状態」となります。

伝統的診断:

伝統的診断とは、原因を基準とした診断であり、外因性、内因性、心因性の3つに分類されます。
解りやすさという長所はありますが、現実には、原因は相互に影響しているため、1つに帰結させることは難しいです。

  1. 外因性:
     脳の外部に原因がある場合です。外傷、薬物、飲酒などによって引き起こされた障害です。
  2. 内因性:
     脳の素因に原因がある場合です。遺伝性の強い統合失調症、双極性障害などの障害です。
  3. 心因性:
     性格的要素や、心理的な悩みに原因がある場合です。急性ストレス反応や適応障害などの障害です。

操作的診断と事例定式化

 他の診断の分類としては、「操作的診断」と「事例定式化ケースフォーミュレーション)」があります。

操作的診断:

 「操作的診断」とは、診断基準を設け、その基準に症状を当てはめることで診断することをいいます。
WHOの疾患分類である「ICD-10」や、アメリカ精神医学会による「DSM-5(精神疾患診断・統計マニュアル)」がこの方法にあたります。
 ICD-10は、日本の障害者の認定等に用いられている診断基準です。今後ICD-11へ改訂される予定です。
DSM-5には、ICD-10の診断コードが対応づけされています。DSM-5から、自閉症スペクトラムに代表されるように「スペクトラム(連続体)」の概念が導入されており、重症度が定義されるものがあります。


事例定式化/ケースフォーミュレーション:

「事例定式化」とは、ケースフォーミュレーションとも呼ばれ、障害を症状からだけではなく、クライエントの意識的・無意識的な問題や不適応感を心理面・現実的な生活面から捉えます。そして、それらの背景にある要因を整理し、介入へと繋げるように複合的に評価することをさします。
以下に事例定式化の特徴を挙げます。

  1. 多元的なアセスメントに基づき、症状の背景にある要因やその成り立ちについて整理する。
  2. 仮説を探索し、その検証と修正を行っていく。
  3. その人の「個別性」に基づいた一般的でなくオーダーメイドの介入計画をたてる。


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