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心理学用語集: 分散・標準偏差・四分位偏差

6 - 統計・研究法統計 > 12- 分散・標準偏差・四分位偏差

 ある集団の特徴を記述する指標としては、ある集団の標準を表す値の1つが「代表値」(最頻値、中央値、平均値)でした。
 代表値以外の指標として、「散布度」があります。
 散布度とは、「ある集団内の値の散らばり度合い、集団内の個人差」を表す指標です。
 ここでは、散布度の代表として「分散」、「標準偏差(SD)」、「四分位偏差」をまとめます。

用語:分散標準偏差(SD)四分位偏差



分散・標準偏差

 分散・標準偏差は、いずれも「平均値」によって算出される値であり、集団内の散らばり度合いを表します。

分散:

 「各データと平均値との差を2乗した値」を合計したものを「平方和」と呼びます。
 分散とは「平方和」を「値の個数(データ数)」で割った値のことです。

例)国語の小テストを受けた5人の結果が、「5点、5点、10点、30点、50点」だった時の分散を求めます。

  1.  国語の小テストの平均値は、20点(合計100点÷5人)。
  2.  1人目の点数5点と平均値20点の差は、(5点-20点)。同様にして、他の点数と平均値との差を2乗した値を合計した「平方和」を算出する。
    「(5点-20点)の2乗+(5点-20点)の2乗+(10点-20点)の2乗+(30点-20点)の2乗+(50点-20点)の2乗」
  3.  上記の計算結果より「平方和= 1550」
     分散は、平方和をデータ数で割った値なので「分散= 1550÷5人 = 310」。
  4.  分散の値「310」が、5人のテスト結果のばらつき表す指標の1つです。
    分散の算出法は、『「平均値との差を2乗した値」の平均値』と覚えるのも良いです。

 ( 補足: ▼ 不偏分散とは


標準偏差(SD):

 標準偏差は「SD(Standard Deviation)」と表現されます。2SDと表記されたら、標準偏差の2倍の値を意味します。
 標準偏差は「分散」の平方根(ルート)の値です(分散は、標準偏差の2乗)。
 前述の国語の小テストの例では「分散=310」であり標準偏差は分散の平方根のため、
 「標準偏差 ≒ 17.6」(17.6の2乗≒310)です。

 標準偏差の値は、約17.6点というテストの「点」をつけて単位を表記できますが、分散の単位は「点」ではありません。
(強いてするなら、分散は、310「点の2乗」という単位)



四分位偏差:

 他の散布度の代表例には、中央値に基づいた「四分位偏差(しぶんいへんさ)」があります。
 データに外れ値(極端に大きい・小さい値)がある場合は、分散・標準偏差は影響を受けますが、四分位偏差は、外れ値の影響が受けにくい事が特徴です。
(外れ値によって、平均値は影響を受けるため、平均値によって計算される分散・標準偏差も影響を受けてしまいます。)

 四分位点とは、昇順に並べたデータを4等分したときの3つの分割点のことであり、第1四分位点(Q1)、第2四分位点(Q2)、第3四分位点(Q3)があります。
 「四分位偏差」とは、第3四分位点(Q3)から第1四分位点(Q1)を引いた値の 1/2 の値です。

例)数学の小テストを受けた7人の結果が、「5点、10点、20点、30点、40点、50点、60点」とした時の四分位偏差を求めます。

  1. まず、データの中央値であるQ2を求めると、Q2 = 30点。
    データの個数が"偶数"である場合は、中央値は中央の2つの値の平均となります。
  2. Q1は、Q2より小さいデータ「5点、10点、20点」の中央値なので、Q1 = 10点。
  3. Q3は、Q2より大きいデータ「40点、50点、60点」の中央値なので、Q3 = 50点。
  4. 四分位偏差の値は、「第3四分位点Q3から第1四分位点Q1を引いた値」を2で割ると算出されます。
     [四分位偏差] = { Q3(50点) - Q1(10点) } ÷ 2 = 20点
  5. したがって、数学の小テストの四分位偏差の値は、20点となります。


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