本文へスキップ

公認心理師・臨床心理士・心理職(心理系公務員)を目指す方々のための「心理学用語」を説明したサイトです

心理学用語集: 嫌悪条件づけ・学習性無力感

1 - 基礎心理学学習 > 13- 嫌悪条件づけ・学習性無力感

ここでは、古典的条件づけ/オペレント条件づけの共通事項・下位概念について説明します。
用語:嫌悪条件づけ / 般化と弁別 / 強化と弱化(罰) / 回避・逃避と学習性無力感


嫌悪条件づけとは
嫌悪条件づけ :

 条件づけにおいて「嫌悪刺激」が用いられると、「ネガティブな情動」が条件づけされることになり、これを嫌悪条件づけと言います。

味覚嫌悪条件づけ :

 食物を摂取したことにより体調を崩すと二度とその食物を摂取しなくなるという条件づけを言います。
(例:生牡蠣にあたってしまうと、その後、牡蠣が食べられなくなります。)

 

般化と弁別(分化)

 「般化(はんか)」とは、条件づけされた刺激と類似した刺激に同様の反応を示すことを指します。
 「弁別(べんべつ)」とは、類似した刺激を異なるものと識別することを言います。分化とも言います。

 古典的条件づけにおいて、一方の刺激を強化し、他方の刺激を強化しないという手続きをくりかえし与えると、強化される刺激に対してのみ条件反応が生起するようになることを分化といい、こうした手続きを分化条件づけといいます。

実験神経症 :

 動物に対して、困難な分化条件づけ、例えば、ほとんど判別できない大きさの違いで条件づけたりしようとすると、実験動物の行動に混乱が生じることがあります。
 これを実験神経症といい、Pavlov,I.P が犬の実験で発見しました。不安神経症に関連するという考えもあります。



強化と弱化(罰)

 オペラント条件づけにおいて、行動の自発頻度が増える変化を「強化」と呼び、行動の自発頻度が減る変化は「弱化」または「」と呼びます。
 また、自発行動の結果に伴う刺激は、「好子(こうし)」と「嫌子(けんし)」と呼ばれます。

  1. 好子 : 快の刺激(好ましい刺激)。正の強化子、強化刺激とも呼ばれ、出現すると行動頻度を増加させる刺激(消失すると行動頻度を減少させる)。
  2. 嫌子 : 不快の刺激(嫌悪刺激)。負の強化子、罰子とも呼ばれ、出現すると行動頻度を減少させる刺激(消失すると行動頻度を増加させる)。
     

 刺激である好子・嫌子が出現する事は「正」、消失する事は「負」で表され、好子・嫌子と強化・弱化(罰)の関係は下表のようになります。

刺激好子(快刺激)嫌子(不快刺激)
刺激出現(正)正の強化
お菓子がもらえるので(快刺激出現)、宿題する頻度が増加(強化)
正の弱化/正の罰
叱られるので(不快刺激出現)、走り回る頻度が減少(弱化/罰
刺激消失(負)負の弱化/負の罰
お菓子が無くなるので(快刺激消失)、遅くまで遊んでくる頻度が減少(弱化/罰)
負の強化
叱られないように(不快刺激消失)、言う事を聞く頻度が増加(強化)

報酬 :

 「報酬」とは、条件づけにおいて、「正の強化」に対する刺激(好子)のことです。上記例では「お菓子」にあたります。
 一方、「負の強化」に対する刺激のことを「負の強化刺激」と呼びます。上記例では「叱られる事」にあたります。



回避・逃避と学習性無力感

 逃避とは、「嫌悪刺激が引き続き起こらないようするための行動」であり、逃避学習とは「逃避がなされるまでの反応が短くなる学習過程(行動によって、不快刺激が消失や軽減する学習過程)」をさします。
 回避とは「嫌悪刺激が与えられないように前もって示す反応」であり、回避学習とは「嫌悪刺激に先行した合図が呈示されたときに、回避ができるようになる学習過程(不快刺激を回避する学習過程)」をさします。

 逃避や回避が不可能な場所で、対象に嫌悪刺激を与え続けるとほとんど動かなくなり、回避可能な状態になってもその刺激を受け続けるようになります。また、別の状況でも般化が起こり、新たな回避行動の学習ができなくなり、この現象が「学習性無力感」と呼ばれます。

 学習性無力感は、Seligman,M.E.P. (セリグマン)が犬による研究で発見し、抑うつや無気力症(アパシー)の形成モデルとも考えられています。(セリグマンは、ポジティブ心理学の提唱者としても有名です。)




1 - 基礎心理学 > 学習 >





バナースペース