ここでは問題解決方法や意思決定理論についてまとめます。
用語:アルゴリズム・ヒューリスティック / プロスペクト理論 / フレーミング効果 / ゲーム理論
問題解決に用いる情報処理の方法である「アルゴリズム」と「ヒューリスティック(ス)」についてまとめます。
アルゴリズムとは「必ず問題の答えを得るための規範的且つ系統的な方法」とされます。
ヒューリスティック(ス)とは「人が複雑な問題解決などのために、暗黙のうちに用いている簡便な解法や法則」であり、経験則とほぼ同義とされます。
ヒューリスティックには以下のような種類があります。問題解決までの時間は短時間ですが、バイアスを含み必ず正しい訳ではありません。
意思決定理論(決定理論)とは、人間の意思決定に関する心理学的知見を説明するための記述的な理論とされます。
意思決定理論に関連する用語についてまとめます。
プロスペクト理論とは、「選択の結果得られる利益もしくは被る損害に対して、人がどのような選択をするか」という不確実性下における意思決定モデルとされます。
行動経済学における成果として、提唱者のカーネマンはノーベル経済学賞を受賞しています。プロスペクト理論の特徴を下記のまとめます。
価値関数:
金額が大きくなるほど満足度の反応が緩やかになる(金額が大きいほど、金額の変化に対して満足度の変化が小さい)
確率過重関数:
人は客観的確率が低い状態では過大評価する。一方、客観的確率が高い状態では過小評価する傾向がある。
「フレーミング効果」は、意思決定を行う際の心理的枠組み(=フレーム)が意思決定の結果に影響を与える現象です。
どの部分を強調して提示するかによって、受け手の受け取り方が異なり、選択に影響を及ぼします。
ポジティブなことを伝える場合は「前向きで確実的な表現」のほうが受け手への影響が大きく、ネガティブなことを伝える場合は「リスクを強調する表現」のほうが影響が大きいことが報告されています。
例)「10%が死亡する」と表現したほうが(ネガティブなこと)、「90%が生存する」と表現したよりもリスクが高く感じられる。
ゲーム理論とは、利害の相反するいくつかの行動主体が、自己の利益を最大にしようとする個人の行動決定を表現した数学モデルのことです。
「囚人のジレンマ」はゲーム理論として有名です。自分自身の減刑のために、他の囚人を告発するという囚人の行動決定のモデルです。