ここでは、「ビネー式知能検査」についてまとめます。
ビネー式知能検査は、「Binet,A.(ビネー)」と「Simon,T(シモン)」が知的の学問的な診断法を確立するために開発した世界で最初の知能検査とされます。
Binet,A (ビネー)は、知能を「外界を全体として再構成するための認識能力」としました。
ビネー式知能検査で測定される知能は「一般知能」とされています。一般知能とは、スピアマンの2因子説に基づく知能です。
ビネー式知能検査の検査方法は「個人面接法」です。
検査問題は複合的な内容で種々雑多であり、各年齢群の「50%〜70%」が通過するものが作られています。
問題に回答できれば該当する年齢の発達水準に達していると評定され、そこから「精神年齢」が算出されます。
(参照:知能検査概要 )
日本におけるビネー式知能には、田中寛一による「田中ビネー式」と鈴井治太郎による「鈴木ビネー式」がありますが、「田中ビネー式」が一般的に用いられています。
現在2005年に改定された「田中ビネーV」が使用されています。田中ビネーVでは、成人に対して、「偏差知能指数(DIQ)」が導入されています。
田中ビネーVの適用年齢は、「2歳〜成人」です。
問題は全113問であり、「1歳〜13歳」、「成人1、2、3」毎と分かれています(問題は、1歳が最低年齢)。
検査結果とその評価は下記のような特徴を持ちます。
知能を評価する4領域のうち、「結晶性領域と流動性領域」は、Cattell,R.B.(キャッテル)の「流動性知能・流動性知能」に基づいています。