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心理学用語集: P-Fスタディ

4 - 心理査定・検査投映法 > 34- P-Fスタディ

 ここでは、投映法である「P-Fスタディ絵画欲求不満テスト)」についてまとめます。



P-Fスタディの特徴

 「P-Fスタディ(絵画欲求不満テスト)」はRosenzweig,S(ローゼンツヴァイク)が自らのフラストレーション耐性理論(欲求不安耐性理論)に基づき作成した、パーソナリティに対する投映法の検査です。
自由連想法とTATを参考に開発されました。

 欲求不満場面が描かれたイラストに対する被検者の言語的反応から、フラストレーション(欲求不満)の解消方法の特徴を査定します。
 2人の人物が描かれた「24場面」のイラストから構成されており、「児童用」、「青年用」、「一般用」があります。

 場面の内容は「自我阻害場面」と「超自我阻害場面」に大別されます。
 自我阻害場面は、「人為的、非人為的な障害によって自我が直接阻害されて欲求不満を招いている場面」です。
 超自我阻害場面は、「他者から非難・詰問され、超自我(良心)が阻害されて欲求不満を招いた場面」です。 

 P-Fスタディは、被検者の反応の自由度が低い(場面が決まっており反応がある程度制限されている)ことから、投映法の中でも「制限的投映法」(完成法的投映法)に分類されます。


フラストレーション:

 「フラストレーション」とは、欲求が妨害や障害によって充足できず、失望や挫折、落胆、いらだちなどの一連の不快な感情をさします。



P-Fスタディの分析・解釈法

 P-Fスタディは、フラストレーションを引き起こす片方の人の発言が描かれた24場面に対して、他方の人がどのように返答するかを吹き出しに書き入れます。被検者には「この人は何と答えるか」と教示します。
 各場面に対してマニュアルで規定された表現の中から、被検者が書き込んだ発言に相当するものを「外見的、表出的意味」に基づいて選び、評定を行います(E'、Eなどに符号化する)。

 評定結果から、「アグレッションの方向(他責的・自責的・無責的)」と「アグレッションの型(障害優位型・自我防衛型・要求固執型)」を組合せた「9分類」のパーソナリティ傾向に被検者を分類します。
 アグレッションとは、どのように反応できるかという「主張性」を意味しています。


アグレッションの方向:
  1. 他責的:他者を責める傾向
  2. 自責的:自分を責める傾向
  3. 無責的:誰も責めず、不可避と考える傾向
アグレッションの型:
  1. 障害優位型:
     障害の指摘に重点を置く「逡巡反応(シュンジュン)」。率直な表明を避け、欲求不満が解消されない。
  2. 自我防衛型:
     基本的で直接的な自我を防衛する「他罰/自罰/無罰反応」。欲求不満の解消のため率直な表明を行う。
  3. 要求固執型:
     問題解決に重点を置く「固執反応」。問題解決や欲求充足のための表明を行う。
9分類(アグレッションの方向と型による):
方向*型障害優位型自我防衛型要求固執型
他責的他責逡巡反応(E')他罰反応(E)他責固執反応(e)
自責的自責逡巡反応(I')自罰反応(I)自責固執反応(i)
無責的無責逡巡反応(M')無罰反応(M)無責固執反応(m)


 アグレッションの方向・型以外に、下記の項目に対して分析を行います。

 GRC(集団一致度)
GCR(Group Comformity Rating: 集団一致度)は、「標準集団の典型的反応」と「被検者の反応」との一致度(%)を表します。
 GCRの%が顕著に低い場合には、適応の困難さが示唆されます。逆に、高すぎると過剰適応を示し、不安や神経症との関連が示唆されます。
 超自我因子
超自我因子とは、他者から非難や詰問される超自我阻害場面において、それを否認する反応をさします。
 「責任転嫁」と「言い訳」の反応が評定され、それに対して分析を行います。
 反応転移
反応転移とは、テストの前半と後半とで反応の質に変化が見られることを指します。
 反応転移から分析を行います。



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