ここでは、投映法である「SCT(文章完成法)」と「ソンディ・テスト」についてまとめます。
「SCT(Sentence Completion Test:文章完成法)」は、刺激語(未完成の文章)を提示して自由に完成させることで、パーソナリティの外的および内的状況を具体的に把握する投映法の検査です。
意識と無意識の中間レベルである前意識を投映する検査に位置付けられています。
SCTは、もともとはエビングハウス(H.Ebbinghaus)が知能検査に不完全文章を用いたことから始まったとされています(知的統合能力の検査)。
その後、「言語連想検査」(刺激語に対して自由に反応する投映法)から現在の方法になったとされています。
SCTには様々な種類があり、日本版だけでも片口安史の構成的文章完成法(K-SCT)や精研式SCTなどがあります。
検査表は、成人用だけでなく、小学生や中学生用もあります。
実施は、紙面に書かれた刺激語に対して、被検者が文章を書き込み完成させます。
分析方法には、形式分析(反応の長さ、時間、文法的誤りなどを分析する)と、回答の内容そのものを分析する内容分析がありますが、現在は内容分析が一般的です。
書かれた文章の内容から、知的面、感情面、身体面、社会面、家庭面といった幅広い観点で解釈や評価がなされます。
SCTを含む検査に「PIL(Puopose in Life:実存心理テスト)」があります。PILは、ロゴセラピーを開発したFrankl,V.E.(フランクル)の考えに基づき、実存的欲求不満を測定する検査です。
「ソンディ・テスト(Szondi-test)」は実験衝動診断法と呼ばれ、Szondi,L(ソンディ)が自らの「衝動学説」と「運命分析理論」を客観的に実証するために考案した心理検査法です。
ヨーロッパ人の衝動疾患者(精神障害者や犯罪者など衝動性に問題がある者)の「顔写真48枚」を見せて好きな写真と嫌いな写真を選んでもらうことで、被検者の衝動や葛藤を診断するパーソナリティ検査です。
(詳細:▼ 衝動学説・運命分析理論)
検査は、1組8枚、全6組の衝動疾患者の顔写真を見て好き嫌いを選択します。1〜2日置きに10回繰り返す方法(10回法)が基本となりますが、1回のみ(1回法)も行われます。
顔写真の全ての選択において、「+、-、±、0、!」の5つを用いて記号化します。その結果から「傾向緊張表」を作成します。
傾向緊張表のプロフィールや、前景像(VGP)などから「弁証法的解釈法」というソンディ・テスト独自の力動的・総合的な解釈法を用いて、被検者の査定を行います。