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心理学用語集: バウムテスト

4 - 心理査定・検査投映法 > 36- バウムテスト

 ここでは、投映法のうち描画法である「バウムテスト」についてまとめます。



バウムテストの特徴

 バウムテストは「Koch,Kコッホ)」が職業相談の領域で考案した、果樹を1本描くことによって行われるパーソナリティ検査です。
 描かれた1本の木をその人の自己像とみなして、被検者の精神状態やパーソナリティを査定します。

 バウムテストは、極めて単純なだけに、自由度が高く、検査者の技能に影響を受けやすいという面があります。
また、測定対象は一面的であり、他の検査とテスト・バッテリーを組んで使用すべき検査でもあります。

  1. 簡単で言語的な表現が不要なため、子どもを始め、様々な年齢層や言語的表現が苦手な人にも適応ができる。
  2. 集団でも実施可能である。
  3. パーソナリティや発達的側面のすべてはわからず、補助的な手段である。
  4. 解釈は、検査者の技能に影響を受ける。

バウムテストの実施・解釈法

 バウムテストの標準的な実施方法は、「1本の実のなる木をできるだけ十分に描いてください」という教示のもと、A4の用紙に4Bの鉛筆で1本の果樹を描きます。

 バウムテストの解釈は、全体的印象から初めて、細部に目を向けて行き、様々な視点から行われます。

視点内容
全体的評価明るい・暗い、伸び伸び・萎縮、若々しい・老いといった全体的な印象を直感的に捉える。
空間象徴理論用紙に描かれている位置から、認知的特性や家族との関係などの解釈を行う。
形式分析下記のような指標などから分析をおこなう。
  1. 丁寧さ:陰影、形態水準、幹表面の模様など)
  2. 不安:幹不連続、紋切り型、傷など
  3. ゆがみ:不均衡、膨らみ、くびれ、枝の不統一など
  4. 貧困:小さい、弱い筆圧、1線幹など
ヴィトゲンシュタイン指数木の長さ(mm)を生活年齢(月)で割った値のこと。幹のウロなど目立つ特徴を外傷体験と考え、それが何歳ぐらいに起こったのかが指数から割り出せる。
内容分析何を描き、何を描かなかったのかを分析していく。特徴的な部分の存在を検討していく。
  1. 樹冠の特徴:樹冠には発達的な特徴が見られる( 幼い形→ 人の形→ 写実的→ 省略的)
  2. 幹の特徴:うつ病者は幹をでこぼこに描きがちである。
  3. 枝の特徴:枝の先端は、対人関係や感情表出の特徴を示す。
    などなど。

空間図式の理論:

 描画テストにおける空間図式は、「自己・他者・世界の認知特性,幼児期の親子関係,無意識的な心理内容,現在の感情や気分の反映」などを象徴するものと考えられています。

 グルンウォルド(Grunwald)の空間図式では、「左上:受動性の領域」、「右上:生への能動性の領域」、「左下:幼児期のトラウマへの固着や退行」、「右下:本能や衝動、葛藤の領域」を表すとされます。

 ボーランダー(Bolander)の空間図式では、「上方ライン:未来・想像内容」、「中央ライン:現在・情緒内容」、「下方ライン:過去・本能的欲求」、「用紙の左側:母性・女性性・受動性・過去」、「用紙の右側:父性・男性性・能動性・未来」を象徴すると仮定されています。



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